「現在も未来も、過去がなければ存在しないんですよ」
<原点思考>という資質は「現在は過去からのつながりの上に成り立っている」という強い想いにつながる才能の集まりです。未来に目を向けるためには、安定して確固たる現在を確立する必要があり、現在がそうであることを確認するためには過去からの成り立ちを把握しなければならない…。このように考えることから、何よりもまず過去に目を向け、そこで何があったのか?現在や将来に禍根を残すようなことは起きていないか?を確認します。
常に過去や原因に目を向けていることから未来について予測することはあまり多くありませんが、正確な情報に基づく未来予測の精度は高いことも特徴です。思いつきで先々のことを語らないその姿勢により他人からの信頼が厚く、重要なことを相談されることも多いでしょう。
端的に表すとどんな人?
<原点思考>を上位資質に持つ人を形容する言葉として「足もとを固める」や「応用力のある」、そして「可逆性」などが挙げられます。視点を変えてみると「ファクト重視」という表現も当てはまるかもしれません。
一方で「今、目の前の成果や結果」を素直に受け入れず、そこに至った経緯やプロセス、そして選択や判断の理由などをまず明らかにしようとする傾向があることから、「重箱の隅をつつく」と思われてしまう場合もあります。
どのような才能の集まり?
- 物事を鵜呑みにしません。もう気にしなくて良いと思えるまで客観的な情報を集めます
- 事象のつながりをいつも考えているため、論理性に優れます
- 自分の置かれた環境や、仲間のことについて豊富な知識を持っています
- 情報を集めないと落ち着かないため、新しい環境になじむまでには手間と時間が必要です
活躍する場面は?
- お互いをよく知っているメンバーで構成されたチーム
- 伝統や歴史の長い職場。そして方法論が確立していて実績が豊富な業務を行う仕事
- データや情報を記録する役割
- 記録を整理し、それらが示唆するものや価値について周知する役割
おすすめのアクション
- 史実や事例に関する情報を集めましょう。その蓄積が多ければ多いほど、現在に対する理解が深まり未来に目を向ける余裕をつくり出すことができます。
- 成し遂げたことや、確立したノウハウを記録に残しましょう。過去の実績を可視化できることで現在に対する不安を減らすことができます。
- 問題が発生したときの行動優先順位が正しいか考えてみましょう。原因を特定することが先か、問題を解決することが先かは状況によって異なるはずです。
- 過去に学び、情報を集めることによってはじめて論理的に過去〜現在〜未来について考えることができるというその思考の流れを、その価値とともに周囲の人にも教えてあげましょう。同じような思考の仲間が増えることにより集まる情報も増え、精度も高まります。
資質の組み合わせのアイデア
自分や他者の上位資質で、組み合わせて活用することで相乗効果を発揮しそうなものを挙げています。なお、実際には資質の組み合わせに制約はありません。自分の意思と工夫で、どの資質どうしの組み合わせであっても相乗効果を得ることができます。ぜひ工夫し続け、自分の必勝パターンを見つけてください。
- <未来志向>との組み合わせ
- 過去に目を向けた次は、未来にも目を向けてみる。多角的に物事を捉えることで、より正確な判断が可能となる
- <収集心>との組み合わせ
- 過去から徹底的に学び、自分の理解を確かなものとする
- <慎重さ>との組み合わせ
- 作業の手戻りが無いよう、小まめに進捗を確認しながら細心の注意をはらって進める
※ストレングスファインダーおよびその各資質名は米国Gallup社の登録商標です
※上記記載内容は弊社の知見に基づく独自の考察であり、この資質の標準的な特性と思われるものです
※資質名は同じでも、実際に含まれる才能は人によって異なります。自分だけの才能を正確に知るにはストレングスファインダーを受験し、レポートを参照してください。